「コスラエ州ウトウェ-ワラン間道路強化計画」「チューク州立病院クリニックカー整備計画」贈与契約署名式

平成26年9月16日
スピーチを行う鈴木副大臣
前列左:ロバート外務大臣、前列右:鈴木外務副大臣、後列左:ラキミス局長、中央:鈴木大使、右:ショータロー副局長
鈴木外務副大臣が当地ポンペイを訪問された機会をとらえ、2013年9月7日、日本政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力のプロジェクトである「コスラエ州ウトウェ-ワラン間道路強化計画」、及び「チューク州立病院クリニックカー整備計画」の贈与契約署名式が執り行われました。コスラエ州のプロジェクトに対し388,635米ドルが、チューク州のプロジェクトに対し25,470米ドルがそれぞれ供与されました。

1980年代に建設されたコスラエ島の主要道路の一部は老朽化と不十分な維持管理によって損傷していきました。本件は供与された資金を通じて、改修工事の際の路面強化に使用される20,000立方ヤードの表土材、モーターグレーダーを購入すると同時に、浸水による道路損傷を防ぐ適切な排水システムを設置するものです。本件主要道路の改修工事は、住民に常にアクセス可能な環境を提供することから、住民の生活向上に寄与することが期待されます。

チューク州には、地域住民に対する医療を担うチューク州立病院に対してクリニックカー(移動診療所)を整備するための費用を支援します。同クリニックカーは移動手段を持たない村落部で暮らす住民に対し、巡回予防接種・定期健診等、基本的な医療行為を衛生的に提供することを目的としています。現在、チューク州では幼児に対する予防接種の接種率は非常に低く 、幼児に必要な免疫力を付けることができず感染症にかかりやすくなっています。また、糖尿病の罹患率は高く、発見の遅れによって様々な合併症を引き起こし、最悪の場合には死に至るケースも多く発生しています。今般のクリニックカー整備が上述の問題を解決する有益な支援になると期待されています。

式典では鈴木外務副大臣があいさつを述べ、鈴木栄一日本大使からコスラエ州運輸社会基盤局ウェストン・ラキミス局長、チューク州保健局レスティー・ショータロー副局長にそれぞれ資金供与がなされ、ローリン・ロバート外務大臣、及びミクロネシア連邦政府の職員が出席しました。