草の根・人間の安全保障無償資金協力 ポンペイ州ピンゲラップ環礁コプラ産業振興計画 機材引渡式

平成26年9月9日
鈴木大使とケラー市長
草の根資金により建設されたココナツオイル生産作業場

2013年2月1日、鈴木大使がピンゲラップ環礁を訪れ、「ポンペイ州ピンゲラップ環礁コプラ産業振興計画」の引渡式に出席しました。
 

本件は日本政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力のプロジェクトのひとつとしてピンゲラップ自治体に対し、ココナツオイル生産作業建物建設費、及びバージンココナツオイル、ココナツチャコール、ココナツ飼料の生産に必要な機材を導入する費用62,269米ドルを供与し、島の生産産業を定着化させるためのものです。
 

本件実施により、ピンゲラップ島の豊富なココナツ資源を利用した製品が、ポンペイ島等のピンゲラップ島外に輸出され市場に出されることで住民に所得をもたらし、環境に優しく効果的な方法で雇用を創出することが可能となり、ピンゲラップ島の発展を促進します。
 

ピンゲラップ島はポンペイ本島周辺の離島では初めてコプラ産業の振興に取り組む島です。ココナツは島々の共通の資源であることから、本件ピンゲラップ島のプロジェクトの成功は他の離島の産業振興策としても活かすことができます。
 

また、ピンゲラップは島嶼地域に特有の過疎問題を抱えており、職を求めてより発展した島に移住する住民や、場合によっては国外に移住する住民も多数います。島での生活がより魅力的になり、皆が島を離れないで欲しいとの願いがこのプロジェクトには込められています。
 

鈴木大使は「ココナツは船、衣服、食料、飲料、住居、子孫への遺産等生活の全ての源となっている。」と述べ、ケラー市長も鈴木大使と同様のメッセージを伝えると共に、このプロジェクトにより「夢が叶った」と述べ、プロジェクトの成功を願いました。
 

同式典は、ピンゲラップ市庁舎職員、ピンゲラップの住民及び日本大使館職員に見守られる中で執り行われました。
 

引渡し式典後、鈴木大使はピンゲラップ小学校を訪問し、日本語、折り紙など日本文化紹介をしました。児童たちは非常に興味深く参加し、記念としてノートと鉛筆が配られました。  

供与されたココナツ圧砕機
木大使がピンゲラップ小学校を訪問し、日本文化を紹介